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zoom RSS クリスタナ・ローケン in 『ニーベルングの指輪』

<<   作成日時 : 2008/03/03 00:43   >>

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演奏に4日かけるワーグナーの長大な楽劇と同じタイトルを持つこの映画も大作だ。
全部で3時間もあり真ん中でインターミッションが入る。

どうやらTVドラマらしいが、北欧に伝わる神話に驚くほど忠実であり、文芸大作といってよい真面目な映画だ。

スウェーデンをはじめとする北欧諸国は中世ヨーロッパの中心である地中海世界から辺境に位置するためキリスト教化が遅れた。そんな「異端の地」でゲルマン系の英雄ジークフリートの活躍を描くのがこの映画だ。竜との戦いや指輪のモチーフ、亡霊のような一族や姿を隠すアイテム、と映画『ロード・オブ・ザ・リング』を思わすが、こちらの方が1000年も前から語られてきた物語だ。

ワーグナー版でもそうだが、ジークフリートはやたら強いが人を疑わない愚純な若者であり、いささか品がない。
ここでもそうで、演じている俳優は谷原章介をずんぐりさせてマッチョにしたようなにやけ顔の男だ。

ワーグナーの楽劇では主役といってよかった女戦士ブリュンヒルデを演じているのは『ターミネーター 3』 のサイボーグTXことクリスタナ・ローケン(Christana LOKEN)だ。北欧系の冷たい美貌ながらどこかお茶目さを感じさせ、はっきりいって好きなタイプだ。『T3』でもそんな魅力を感じさせたが、本作でも彼女の魅力は健在だ。出番はそれほど多くないものの、ただの男勝りではない一途な役柄が似合っている。

例えば、忘れ薬を一服盛られたジークフリートが永遠の愛を誓ったはずの自分を忘れてしまうシーン。食って掛かるのかと思いきや、眼をウルウルさせながら「いきずりの女王を慕い続けるのは無理だったの?」と尋ねる・・・なんといじらしい。この物語、ブリュンヒルデにとっては一方的な純愛ものなのだ。

それに比べてジークフリートの頭の悪そうなこと。
こんな男のどこが良いのだろう?

クリスタナと名優マックス・フォン=シドー以外の俳優は無名なものの、概して無難に役をこなす。おそらく制作費を抑えるためだろうが、セットなどのスケールは小さいが、安っぽさを感じさせない。特にジークフリートが氷の中で炎に包まれて眠るブリュンヒルデを見つけるシーンは極めて幻想的で美しい。それもクリスタナの魅力あってのことだが。

一連の物語の元ネタは北欧伝説だが、ウォータンはじめ伝説の神々は登場せず、全て人間世界の出来事として描かれる。ブリュンヒルデも自称「神の子」だが、それを具体的に示すシーンはない。唯一伝説ぽいのはジークフリートのドラゴン退治だが、竜の血を浴びて無敵になったエピソードは控えめに語られ、英雄にしては比較的あっけなく死ぬ。

全編英語ながら、ドイツの作品だけあってハリウッドの活劇調とは一味違う。
加えて、クリスタナの高貴な姿がこの映画の作品価値を高めているのは確かだろう。

彼女がラストで火に身を投げるのは異教的で幻想的だ。

私にとって、似たようなラストシーンの『ベイウルフ』より楽しめたのは確かだ。




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