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zoom RSS もの足りない「福島原子力発電所事故説明会」

<<   作成日時 : 2011/04/22 21:46   >>

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以下の「説明会」を聴講した。

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以下に内容と感想を述べる。

1.あいさつ; 省略

2.開催趣旨; 「科学者の目で事故を冷静に分析する」という趣旨の原稿を読んだだけだった。

3.福島原子炉の仕組み; テレビで見飽きたので省略

4.事故の起こりと経過
核心の部分であるが、すでに知られた事実のみである。
-地震で原子炉が緊急停止した。
-津波で外部電源(ディーゼルエンジン)がさらわれ、冷却系(送水)が止まった。
-やがて炉心温度が上がり被覆管損傷
津波後12時間で炉心溶融が起こっていたという。
おそらくは、すぐに判明したことだが、東電と政府はしばらく隠して会見していた。

5.原子燃料とは?
-燃料被覆管(Zr合金)が水と反応し水素が生じ水素爆発(急激な酸化)を起こす。
-実はこの反応(Zrの酸化)は、かなりの発熱反応で、原子炉停止後の核燃料の熱にも匹敵する。
-この熱でさらにZr酸化は進み被服管は破損し、酸化ウランのペレットは剥き出しになる。
-溶融したウラン燃料は床に拡がり密度が下がり、再臨界はない。
ためになる話だが、教科書を読めば分かることでもある。

6.放射能汚染と線量評価
準備が足りなかったか、まとまりがなさ過ぎる。
「チェルノブイリの1/10の放射性セシウム排出でレベル7に上げられた」と言う。
福島では放射能汚染水の多くを海に流し、現在も排出中である。
「セシウム汚染の最終的規模はチェルノブイリに匹敵するのでは?」学生にそう質問され、不服そうなのが奇妙。

7.今後の見通し
「冷静に見守りたい」的な無難な内容。
情報が足りないのか、知っていて出さないのか、もどかしい。

8.質疑応答
すでに予定時間を大幅に超過しいていて、質問数は限られた。
「これだけの(経済的)打撃を起こし、それでも原子力は経済的か?」という質問があった。
堀池教授は、きっぱりと「はい、コストは化石燃料より何倍も得です」

発電コストだけなら、たしかにそうだろう。

しかし、これから保障や風評による日本製品・農産物売り上げへの影響は必死である。
さらに、被災者救済・インフラの復興・観光産業の衰退を思えば、ただごとでは済まない。

「本当に経済的と思うのか?」と尋ねたいが、コスト競争しか頭にないらしい。

聴衆がおとなしい大学関係者だから良いものの、福島の避難住民が聞いたらどう思うかねえ。

身近な原子力関係者にそのことを言うと、「それ(原子力の経済的優位性)を否定したら自己否定になる」とのこと。

「事故を大きくしたのは東京電力の問題であって、原子力そのものではない」というのが、学者の立場らしい。

特定の技術の優位性を信じ、ある意味純粋だが、これでは「御用学者」と言われても仕方がない。

主催者の環境・エネルギー工学科が旧原子力工学科であることを知らなくても、原子力業界(産業界とは限らず、官庁や大学を含む)寄りの集まりであると思われてしまったろう。

「偉い大学の先生」が業界の駒の一つに見えてしまった。

原子力ほど世間で叩かれながら国家に保護されてきた産業は他にない、という事実を思い知らされる。

私が大学3年生のとき、チェルブイリ事故の運転記録を授業に使った先生がいた。

ウクライナから日本政府に密かにアドバイスを求めてきたのが、さらに大学教授に回ってきたらしい。

大変貴重な資料を敢えて学生に曝してくれた教授(故人)に感謝した。

今回も研究者しか知り得ない生々しい事実を知りたかったので、残念だ。

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