観たい・聴きたい・読みたい

アクセスカウンタ

zoom RSS 『ぼくのエリ 200歳の少女』

<<   作成日時 : 2011/04/26 23:26   >>

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2008年のスウェーデン制作で、海外の映画賞を獲りまくったホラー映画である。

公式サイト


ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]
アミューズソフトエンタテインメント
2011-02-04


Amazonアソシエイト by ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



これに匹敵するものは、ベニチオ・デル=トロ監督のメキシコ映画『クロノス』ぐらいか? (↓)


クロノス ― 寄生吸血蟲 [DVD]
ハピネット・ピクチャーズ
2000-02-25


Amazonアソシエイト by クロノス ― 寄生吸血蟲 [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



そのデル=トロも「背筋が凍る…詩的…絶対に観るべき」と本作を絶賛した。

ストーリーは単純なヴァンパイアものだが、そこに孤立する少年・少女の淡い愛情を絡ませた。
金髪碧眼の美少年と黒髪の謎めいた少女、ある意味類型的な設定だ。

しかし、北欧ならではの演出も見逃せない。

全編、雪の季節を舞台にスプラッターなシーンが連続する。
雪上にまき散らされる血というのは視覚的に効果的だ。

特撮は最小限に抑え安上がりな映画だが、B級の安っぽさは皆無だ。

なにより、「容赦ない映画」である。

ヴァンパイアの少女エリは生きるために、手段を選ばない。

彼女に付き添う従者のような初老の男は少しドジなただの人間で、彼女を危機に追い込んでしまう。

エリが死を覚悟した男を病院に訪ねて、寂しげに笑ってから、その血を吸い、殺すシーンは怖ろしい。

さらに、最後に少年を救うために少女が取った行動は、善悪を越えている。

心臓の弱い客はびびるだろう。

なにせ、主役の二人は子供なのに、PG12(入場制限あり)なのだ。

ただし、血にまみれたそのシーンですら、カメラワークで独自の美を生み出している。

ラストは余韻を残すが、それは心地良いものではなく、二人の将来を暗示するかのような不安に満ちている。

この映画の舞台はブレジネフ時代だから、1970年前後か?

時代を現在に持ってくると、少年は50代ということで、ある意味象徴的だ。

ところで、この日本語タイトル、なんとかならないのかね?
「200歳」とかいう会話は出てこないし、内容を直接暗示している無粋さはいかがなものか。
配給会社は、考えて欲しいものだ。

ちなみに、原題は <Let the right one in> という抽象的なものだ。

ところで、ハリウッドリメイク版は 『モールス』 というそうだ(2011年8月公開予定)。

公式サイト

アメリカでは表現の制約があるので、スウェーデン版を越えるのは難しいかもしれない。

最後に書いておきたいが、本作が「知的で美しいホラー映画」であるのは間違いない。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
驚いた 驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは、はじめまして。

邦題は作品の設定と食い違ってるのが問題ですよね。
日本の映倫によるモザイク問題と関連して。
原作に220年くらい生きているらしい記述はあるのですが、むしろ問題なのは「少女」の部分です。

時代設定は1980年代初頭らしいです(ストーリーの背景にウィスキー・オン・ザ・ロック事件が絡んできます。また、ルービックキューブが発売されたのは1970年代末ではないでしょうか?)。

オスカーの未来に関しては、監督は二種類の未来を想定しているようです。
より希望の持てる未来を想定している原作者とは認識のズレがあるみたいですが。
下記、IMDb の F&Q が参考になります。
ttp://www.imdb.com/title/tt1139797/faq
考えてみれば、血(殺人を伴う)と住居を確保するための利害関係で成立しているパートナーなら最初から大人でなければならないのと、オスカーが初老の男(たち)と同じ存在なら作中のある会話が意味を成さなくなる……、等の矛盾が出てくるわけですが、原作者(脚本も担当)と監督との認識のズレの結果かもしれません。
でも、アンハッピーな未来像のほうを好む人が多いみたいですね。
WOO
2011/04/27 10:23
WOOさん、
丁寧なコメントありがとうございます。
ブレジネフは1982年没だそうで、映画の舞台もその頃のようですね。
原作を読んでいないので、私の認識は表面的だったかも知れませんが、エリと同居の男には言いしれぬ絆を感じました。
北村薫の『盤上の敵』という作品がありますが、少し雰囲気が似ているかも知れません。
j-sakanoue
2011/04/27 22:02

コメントする help

ニックネーム
本 文
『ぼくのエリ 200歳の少女』  観たい・聴きたい・読みたい/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる