観たい・聴きたい・読みたい

アクセスカウンタ

zoom RSS これは便利! 『要約 紅楼夢』王敏

<<   作成日時 : 2011/08/07 00:29   >>

面白い ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

芦辺拓の『紅楼夢の殺人』 のモチーフになった中国古典『紅楼夢』は、長大な小説だ。
900人もの人物が登場するという。

私も読むには読んだが、数人の重要な人物以外は記憶に残っていない。

『三国志演義』や『水滸伝』のような英雄伝とは、やはり違う。

ある人は『紅楼夢』はトルストイの『戦争と平和』なみに、最後まで読み通すのが困難という。

実際、『紅楼夢』は、その長大さと人間関係の複雑さでトルストイをはるかに凌ぐだろう。

しかし、ここに便利な本がある。

その名もずばり『要約 紅楼夢』だ。

要訳 紅楼夢――中国の『源氏物語』を読む
講談社
王 敏


Amazonアソシエイト by 要訳 紅楼夢――中国の『源氏物語』を読む の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


長大なこの作品が、なんと二百数十ページで、ほぼ分かってしまう。

しかも主な人物だけ取り出した家系図付きだ。

和訳も練れた現代的なもので、TVドラマの台本のような印象さえ受ける。
(実際に中国では何度もドラマ化されている)

人物の描き方もすっきりしている。

美少女好きの主人公、宝玉がバイセクシュアルであるとはっきりと書いている。

今風にいえば、宝玉はゲイでイケメンのニートなのだ。

一方で、宝玉や黛玉が「清朝全盛期」に蔓延する腐敗や陰謀に荷担しない独立人格を持つ人物とも描かれる。

さらに、『紅楼夢』が長らく中国の大衆に愛されてきた理由の一つに「切ない純愛性」がある。

黛玉は幼なじみの宝玉と結婚できない悲しみで体を弱らせ死んでしまう。

一方の宝玉は黛玉と結婚できると周囲にだまされ、式の当日に別人と娶され真実を知る。

黛玉の元に駆けつけた宝玉だが、もう間に合うはずもない。

なにやら、ロミオとジュリエットを思わせるすれ違いの悲劇。
(宝玉は死なないが)

『紅楼夢』はトルストイではなく、シェイクスピアに近いのかも知れない。

結局、宝玉は父親の説得で科挙(エリート公務員)の試験に出向き、見事に合格する。
しかし、宝玉は試験の帰りに行方をくらまし、それきりとなる。

不条理な終わり方だが、カフカや村上春樹を彷彿させる部分もある。

「仮の真となるとき、真もまた仮」

これは『紅楼夢』最後の一文だが、日本の原発政策など現代の姿を象徴している気すらする。

古典中の古典である『紅楼夢』が、原題への警鐘の書にも思えてくるのだ。
(強引か?)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
面白い 面白い
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
これは便利! 『要約 紅楼夢』王敏 観たい・聴きたい・読みたい/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる