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zoom RSS 宮本武蔵を知る『幻武蔵』

<<   作成日時 : 2014/12/25 01:39   >>

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歌舞伎座 12月の演目で新作が上演されている。

中村獅童が宮本武蔵を演じる『幻武蔵(まぼろしむさし)』だ。

出張ついでに観たのだが、かなり楽しめた。

TV・映画等で荒武者を演じることが多い獅童だが、ここでは知的な物静かな武蔵を演じている。

しかし、そこは歌舞伎であり、ストーリーは現実離れしたファンタジー。

一言でいうなら、「千姫に取り憑いた妖怪退治」だ。

千姫 は家康の孫で豊臣秀頼に嫁いだばかりか、祖母がお市の方(信長の妹)なので織田家の血も引いている。

本人に責任ないとはいえ、因縁の固まりのような女性だから、怨念の対象になりやすいのは分かる。

ところが、妖怪一味とその親玉は助けに入った武蔵をも攻撃する。

しかも闇雲に襲いかかるのではなく、武蔵の人生をリサーチし、ねちねちと弱点を突き精神的にいたぶるのだ。

「お前は勝ちのために手段を選ばぬ」

「吉岡一門と戦うため子供すら手にかけた」

「功名心に駆られ手柄を吹聴した」

「勝ちにこだわり美しい型を持たないため、弟子も持てない」 などなど。

これらはほぼ歴史的事実であるから、武蔵も反論するのに必死だ。

しかも、親玉は武蔵にも幻を放ち自己否定を迫る。

というわけで、功成り遂げたはずの宮本武蔵は危機に陥っていく。。といったストーリー。

この舞台で見事なのは、 坂東玉三郎 による光と影を駆使した演出だ。

明らかにギリシャ劇の影響を受けており、柱が立ち並ぶ簡素な舞台セットにもそれは表れている。

武蔵以外の登場人物(ほぼ妖怪)は、仰々しいメイクとセリフは用いない。

当初から感じさせるが、松也演じる小刑部明神もただの悪役ではなく、自ら悲劇を背負っている。

(最後はややあっけないが。。)

玉三郎自身、淀君の霊として舞台に登場するが、マリア・カラス演じる王女メディアのようだった。


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獅童はじめ役者たちのメイクは厚塗りでなく、セリフは現代語でお囃子もない。

無機的な電子音による BGM は、旧歌舞伎座で最後に観た 『元禄忠臣蔵』 を思わせた。

こうした(露骨ではないものの)東西融合の文化を目にするのはときに良いものだ。

前の席にいた外国人夫婦も解説を聞きながらしきりに感心していた。

極東のエキゾチックな芝居というだけでなく、自らのルーツとの共通点を感じたのかも知れない。

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