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zoom RSS 『ハリーとトント』は、名画だったのか?

<<   作成日時 : 2016/07/10 09:29   >>

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今年度の 午前10時の映画祭 には渋い映画がいくつか入っている

『ハリーとトント』 は、老人と動物を描くロードムービーであり、1970年代のアメリカを描いた社会派映画でもある。

主演の A. カーニー (Art Carney) はヨボヨボ老人の役だが、撮影時のまだ50代半ばであった。


音楽は、後にロッキーで有名になる ビル・コンティ のメジャーデビュー作だ。


独居老人の居場所がなくなり、家族をたらいまわしにさせられるのはリア王から現代まで変わらない。

かといって家族にも悪気はなく、自分のできる限りで頑張っているのもたしかで、これも現代に通じる


そこでハリー老人は唯一の相棒である猫を伴って NY-シカゴを旅するわけだ。

しかし、これは猫にはかなりのストレスであり、今なら動物福祉的にはいかがか?ということになる。

ハリーはトントを唯一の相棒としているが、トントからそう思われているかは怪しい。

トントが老猫で保護が必要というのはあるだろうが、猫は死ぬ直前まで元気でいることが多い。

トントもあまり年寄りくさくはなく、旅先でバスから逃げ出しりたりと抵抗。

縄張り意識が強い猫は慣れた土地を離れたがらないものであり、飼い主に抵抗なくついていく犬とは違うのだ。

その後、トントはストレスのせいか急死してしまう。


しかし、他人に「この猫元気がないな」と言われて初めて気づくようでは飼い主として失格だ。

「11歳で人間にすると77歳だった」というハリー老人のセリフがある。

しかし、旅のお供にあっちこっち連れまわしてトントの寿命を縮めたのはあんただと言いたくなる。


しかもハリー老人、意外とドライにトントに死体置き場で別れを告げ、その後はカリフォルニアを満喫。

猫好きおばさんに「一緒に住まない?」と言われたり、トントそっくりの猫に出会って追いかけたりと調子よすぎるぞ。

途中コミューンを目指す若い娘とモーテル泊まったり、気のいい娼婦にヒッチハイクしたりと年がいもなく元気だ。

TV放送時『翔んでるおじいちゃんのアメリカ横断』という副題だったそうだが、ある意味正しい。


この映画、孤独な老人と動物の旅という「名作風なつくり」だが、中身が詰まっているかいささか疑問だ。


能天気なラストシーンは「人生最後にハッピーと思ったら勝ち」というメッセージだろうか?

それとも、どんな深刻な内容を扱ってもハッピーエンドにしなければ許されないハリウッドの商業映画事情なのか?

(だったら、トントを死なせる必要性はなかった)


こういう半端なところが「名作風」の作品と真の一流作との分かれ目になるのではないか?

安易なハッピーエンドや涙誘う動物の死に頼らなくても、深い余韻の残る作品はできるはずだ。

今期上映の 『山の郵便配達』 はそれに当たるだろう。


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こちらは犬との旅の記録だ。

ラストシーンの余韻はどの映画にも優る。

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