お奨めミステリー小説 (51) 『ハリウッド・サーティフィケート』 島田荘司

超大作と大技トリックが目立つ作者だが、長さに内容が見合っているかは好みが分かれるところだろう。しかし、この作品はケルト伝説の長大な引用にもかかわらず、謎解きに重要な啓示を与えていて散漫になっていない。

ES細胞の扱いなどに関して少し誤解があるようにも感じるが、まずは著者近年の代表作といえるのではないか。

この作品は完全に御手洗潔の保護下から独立した完全な「レオナもの」だが、一瞬だけ御手洗が出てくるのは旧ファンへのサービス?

嘘かまことか、レオナが最初に登場する作品『暗闇坂の人喰いの木』の映画化の話があるらしい。
レオナ、御手洗、石岡役をそれぞれ誰がやるのか、楽しみの様な怖い様な・・・

まさか、御手洗は阿部寛だったりして。
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[あらすじ]

ハリウッド女優、松崎レオナの親友パトリシア・クローガーが殺される。
犯人は散々命乞いをさせてからパティを殺すまでの一部始終をビデオに収め、ロサンゼルス警察に送りつけてきた。

犯人は訛りなどからイギリス出身のイアンという男らしいと分かる。

怒りに燃えるレオナはパティの仇を討つために警察に協力を誓う。

ジョアン・ヴィネシュという女優志望の娘がレオナを訪ねて来る。
ジョアンはイアン・マッキンレーというケルト伝説を研究する民俗学者と二人でイギリスから出てきた。
しかし途中でイアンとはぐれ、記憶の一部を失ってしまった。
しかも、ジョアンは知らぬ間に片方の腎臓と子宮、卵巣を盗られていた。

イアンと事件の関連を疑うレオナにジョアンはイアンから聞いたという数々のケルト伝説を語る。
その中には子宮を介しての生まれ変わりや彼女にしか見えない妖精の話が数多くあった。

一方イギリス時代のイアンとジョアンの足取りを追ううちに、二人がかつて泊まった宿の主人の証言が得られる。
イアンは「ジョアンと一緒に写真を撮っても、彼女は映らないよ」と言ったという。
たしかに宿の写真にジョアンの姿は無かった。

しかも、イアンのアメリカ入国記録はあるが、ジョアンの記録はない。

まるで彼女が妖精の生まれ変わりであるかのように。

やがてローレン・トランプという女優がパティと同じ手口で狙われる。
その犯行ビデオから犯人の手がかりを見つけたレオナは強引に敵のアジトに潜入する。

そこは素人のこと、大規模な犯罪組織に捕えられてしまうレオナだが、ここで一世一代の芝居を打つ。


ハリウッド・サーティフィケイト (角川文庫)
角川書店
島田 荘司


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この記事へのコメント

ばんび
2010年01月03日 18:44
2年後の事件の序章とありましたが、2年後の事件ってなんだかご存知ですか???

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