がんばれ、桜井高校

高校野球の甲子園大会といえば、「野球専門学校」のごとき私立高校の独断場。

特に関西・近畿ではそれが顕著で、大阪はもちろん奈良や和歌山では「智弁ナントカ」しか出てこない印象。

ところが、今年の奈良県代表は 桜井高校 。

ウェブを見ればわかるように、県立のどうということない学校だ。

案の定、甲子園初出場に舞い上がっている。

練習風景をTVで観たが、実績あるコーチがいるわけでもなくメニューも選手が決める。

よくいえば「自発性に富む」、悪くいえば「人材不足」。

体格は有名校には遠く及ばず、昨年の藤浪（大阪桐蔭）のごとき豪腕投手やスラッガーといえるバッターもいない。

こんなチームよく出てきたと思うが、桜井の選手は県立高校だから負けても許してもらえるとは思っていないだろう。

かといって、とても甲子園で勝てそうに思えない。

たとえ大敗しても、桜井高校の選手たちには鬼コーチに怒鳴られ殴られ「甲子園に出場させてもらった専門学校の連中」とは違った人生を歩んでほしい。

まかり間違って勝ち進んだときは無礼をお許しいただきたい。

週刊朝日増刊 甲子園2013 2013年 8/15号 [雑誌]
朝日新聞出版
2013-08-03


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