ブリジットよ、なぜもてる?

映画 『ブリジット・ジョーンズの日記』 の第3弾が公開されている。

『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』 である。

"Bridget Jones's Baby" というのが原題だからかなりの意訳だが珍しく成功か?


カットされている日本版予告編よりも英語版の方がおもしろい。



予告編は映画の雰囲気をよく伝えており、観れば分かるが、まあこの通りの映画である。

きわどいセリフを少々織り込みながらも、安心して観られるデートムービーであろう。


43歳になって仕事は充実するものの男運のない主人公を R. ゼルヴィガーが自身のように演じる。

ぽっちゃりしたあか抜けない体型で顔にも老いが見えてきた自分を自嘲する。

しかしブリジットは自分に自信がなさそうな上、向上心もいまいちのようだ。

「素のままの私を認めて欲しい」と願っていそうな様は、たしかに「全女性の共感を得る」かもしれない。

(現実のキャリアウーマンは、E.トンプソン演じる医師のように身体も会話ももう少し締まりある気がするが。。)


物語はブリジットを巡る典型的な三角関係で実に調子よい。


ライブ会場の泥にわざとらしく突っ込み、ナイスガイのアメリカ人に助けてもらうなどありがち。

(わざとではない!という抗議も受けたが、そういう解釈も楽しみの一つ)


直後に元彼氏が離婚して再び自分になびくなど都合良い展開。


しかしテンポが良いので、細かい点を省略されてもどうでも良くなっている。

例えば、ジローラモ氏に似たアメリカ人の新しい彼には生活感がまったく無い。

IT起業家だったら経営責任もあり相当忙しいはずだが、会社の話題はゼロ。

C.ファース演じる弁護士の元彼の離婚理由も分からないし追及されない。

(女は気にならないのかね?)


つまり、社会の中枢を描いていながらおとぎ話のように現実感がない。

ある意味、『シン・ゴジラ』にも似たところがある。


放送局での数シーンを観れば分かるが、これはステージの上で演じられるベタベタなコメディーなのだ。


一方で、内容には考えさせられるものがある。

ブリジットは放送局プロデューサというキャリア側・リベラル側に属しながら、結婚・出産という価値観に憧れている。

憧れつつ満たされないところが「女性の共感」を得てきたのだろうが、このラストはどうだ?

出来レースというか予定調和というか、保守派がそうなって欲しいという方向にストーリーは進む。


人の良さそうな笑いを浮かべながらやることはやっているブリジット。

シリーズでも、H.グラント演じる上司はじめ(元)イケメンが次々とブリジットにはまる。

はじめは不思議でならなかったのだが、彼女の人の良さそうな「てへへ。。」という笑顔がくせものだ。

「私こんな女だけど、いいよね?」 とでも言いたげだ。

素のままを売り込み認めさせるブリジット、実はしたたかな女かもしれない。


結果的に、この映画のラストで彼女は女性の共感を失っていないか?

ぽっちゃり・ぐずぐずのままですべてを手に入れたブリジットは女性の代表と呼べるのか?


映画館では思い切り笑って、帰宅してしばらくすると寂しさが込みあげる人も少なからずいるだろう。


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