人ごみの中で北斎をみる

葛飾北斎 は長命で、いわゆる “Great Wave” 以外にも多彩な作品を残した。


あべのハルカス美術館北斎展 が開催中だが、逸品ぞろいということで行ってきた。


悪天候の週末だというのに、すごい人で驚かされる。

切符売り場は長蛇の列で、前売り券を持っていても入場に時間がかかる。

拡声器で列を整理する職員の姿はあまり文化的な光景ではない。


入場後も人ごみがなかなか移動しないが、特に順路が設定されているわけではない。

さっさと前半を抜けて奥へ進むと、中期の『富嶽三十六景』のあたりは意外と空いていた。

大英美術館から運ばせた 赤富士や神奈川沖浪裏 (Great Wave) など色に深みがあり保存状態も良い。


NHK 制作のビデオによると、波先端のしぶきの形はシャッター時間 1/5000 秒で初めて見えるという。

北斎は超人か?と言いたくなるが、きっと心の中のイメージを写したのだろう。


今回は一点ものの肉筆画も多いが、時代によって作風が変わりすぎて一人の画家とは思えないほどだ。

江戸時代の絵師は芸術家というより職人に近いから、依頼内容によって作風が変わるのも当然といえる。

様々な依頼に応えながら、それでいて個性を発揮しているのが、モーツァルトのようですごい。

北斎は日本美術そのままで世界に認められ影響を与えたほとんど唯一のアーティストだろう。


今回の展示、逸品ぞろいなのは認める。

しかし名作や最晩年の重要作品の多くがボストンやギメ美術館など海外からきたもの。

肝心のハルカス所有も皆無に等しい。

かつての日本が数々の国宝級をどれも海外に放出したのは不可解かつ残念だ。

海外での絶賛をよそに、われわれは墨田区の 北斎美術館 で複製品を眺めているのだから。


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