フィラデルフィア管弦楽団をなめるなよ!

フィラデルフィア管弦楽団 (The Philadelphia Orchestra) はアメリカを代表するプロオーケストラだ。

歴史的に音がゴージャズなオーケストラとして有名。

しかし、その理由が本拠地のホールの貧弱さだったとは意外だった。


ある時期、世界中の作曲家がこのオーケストラに演奏してもらいたがった。


古くは「芸人」ストコフスキーが指揮して数々の伝説を残した。


最も長く指揮をしたのは言わずと知れたユージン・オーマンディ。

ショスタコヴィッチ作品の世界初演・初録音など重要な成果も生んだ。

騒がしいショスタコと対照的な作曲家であるシベリウスもこのオケを好んだ。

当時彼らがいかに幅広いレパートリーに対応したかが分かる。


最近定番になったラフマニノフの交響曲第2番を作曲者の願いで世界初録音したのも彼らだ。


シュヘラザードなどの音響的魅力を紹介した功績もある。



第3楽章終盤(28' 20" 付近)でヴァイオリンに楽譜の一オクターブ上を弾かせているが、演奏効果抜群!

作曲者が聴いたら驚いて楽譜を変更するかもしれない。


R.コルサコフ:シェエラザード&ストラヴィンスキー:火の鳥
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2013-10-23
オーマンディ(ユージン)

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ブルックナーのロマンティックも、虚心で聴けばウィーンフィル並みに美しかった。


ブルックナー:交響曲第4番
ソニー・ミュージックレコーズ
1996-06-21
フィラデルフィア管弦楽団

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全盛期のオーマンディ/フィラデルフィア管は、カラヤン/ベルリンフィルに匹敵する能力を持っていた。

(しかも、カラヤンほど録音技術に頼ってはいない)


にもかかわらず、なぜかこのオケと指揮者の人気が日本でイマイチなのだ。

「フィラ管は音が良いだけで深みがない」だの、「ロシアものは良いがドイツ風の重みにかける」だの。。

「音が派手で低俗」、挙げ句の果てに「頭悪そうなオーケストラ」と言われたこともある。


オーマンディ同様、カラヤン/ベルリンフィルもポピュラークラシックの類を積極的に演奏した。

にもかかわらず 「大巨匠カラヤン」との扱いの違いはなんなのだ?


確かにフィラ管に個性的な演奏は少ないが、このオケの最大の個性は巧くて音が良いことともいえる。


巧いオーケストラにケチをつける人間の気が知れないが、音楽における「島国根性」の一種とみる。

重厚な(イメージの)ヨーロッパ・ドイツ系を崇拝する音楽メディアや教育者の責任であろう。

アメリカの優秀オケにケチをつける一方で、バンベルク響やドレスデンフィルのようなヨーロッパ地方オケが来ると「いぶし銀の響き」とか言ってありがたがるのだ。


フィラデルフィア管はその優秀さとさまざまな指揮者に合わせる技術によって数々の名演を生んだ。


ムーティ指揮の「ローマ3部作」は、圧倒的演奏と評価が高い。


レスピーギ:ローマの松、ローマの噴水、ローマの祭り
ワーナーミュージック・ジャパン
2015-06-24
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70-80年代にかけてのレヴァイン指揮のマーラーは時代を先取りずるモダンさ。






これらは、色褪せない記念碑である。


先どりといえば、このオーケストラは倒産から甦ったオーケストラとしても知られる。

この先、フィラデルフィア管弦楽団の発展とオーマンディの復興・名誉回復を願う私である。


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